ACTTAS-F.
|
ストーリー
ACTTAS-Fが現在建築されている土地は、かつてお二人の所有者がいらっしゃいました。お二人はそれぞれ個別にビルを建築しようと計画されていました。そうしたアイディアも素晴らしいものではありますが、周囲に建つ大きなビルと比較して、見劣りしてしまうのではないかということが懸念点でした。弊社はお二方を仲介し、二つの土地を一つにして、大きなビルを建築することを提案させていただきました。鶴見駅から、鶴見市役所の方へ通る大きな道路に直面する物件です。付加価値の高い建物があれば、街にとっても大きな利益となるでしょう。
分譲物件であれば二人の土地所有者の方にも、公平に資産を分配でき、かつ物件の付加価値も高くなります。また、分譲物件の一部を弊社が得る代わりに建築費用を弊社が出すことで、お二方が負債を負担する必要はないと、そうご提案させていただいたのです。 弊社は、バブル崩壊後厳しい時期に旗揚げすることとなりました。当時、実績も信頼もない弊社にとって、分譲物件の建築と売買は大きな冒険であり、幸運でもありました。資金調達の余力もない状況でしたが、このような機会に恵まれ、弊社初の大きなプロジェクトが進行し始めたのです。 |
建物の特色
マンションを建てる際に重要であるのは、何よりも資産価値です。今回は土地所有者のお二方にとっても重要なプロジェクトであり、街にとっても重要な場所にあります。’ただ建てて売れれば利益が出ていい’というものではありません。下手をすれば、手を入れられないような幽霊ビルが墓標のように建つことになりかねないのです。
弊社は第一に、”永く資産価値が維持できること” を重要視しています。それはなにより、”永く住み続けられる家” ということに他なりません。自分で使うにしろ、誰かに貸すにしろ、子供に継がせるにしろ、『永く住める』という要素は、資産としてとても重要です。駅に近く、生活用品の調達も容易で、眺望もよく、さらに住み心地がよければ、基本的に資産価値は下がりません。
では、どういったマンションが長く住めるのでしょうか。弊社としては、二つの要素を考えています。一つはライフスタイル、もう一つは修繕です。
弊社は第一に、”永く資産価値が維持できること” を重要視しています。それはなにより、”永く住み続けられる家” ということに他なりません。自分で使うにしろ、誰かに貸すにしろ、子供に継がせるにしろ、『永く住める』という要素は、資産としてとても重要です。駅に近く、生活用品の調達も容易で、眺望もよく、さらに住み心地がよければ、基本的に資産価値は下がりません。
では、どういったマンションが長く住めるのでしょうか。弊社としては、二つの要素を考えています。一つはライフスタイル、もう一つは修繕です。
ライフスタイル
昭和時代、大家族から核家族化が進みました。それにあわせて、住まいをライフサイクルにあわせて変えるという生活様式が生まれました。この生活様式に、都市部のマンションという住まいは非常に合致していました。流動性が高く、利便性が高いマンションは、家族や職場の事情にあわせて、気軽に所有し売買することができる住まい、そして資産として重宝されました。
一方で、ライフサイクルの変化にあわせて、マンションの方を変化させることは、共同所有という形態上困難な部分が多くあります。特に水回りなど、配管が関係する設備は、ほぼ動かすことができません。 そこでACTTAS-Fは「長く地域に愛されるファミリー向けマンション」というコンセプトを目指しました。配置が動かせない水回りを、部屋の一角に集中させ、部屋の間取りを自由にリフォームすることを想定したのです。入居者様の人生の様々なステージにおいて、柔軟なリフォームに対応できるようなファミリー向けマンションです。長く住み続けることができる、すなわち資産として長く使えるということでもあります。日本の人口動態がどのような形になったとしても、リフォームによってその時代にあわせたマンションとして柔軟に市場価値を保つことを目指しました。 |
修繕
ACTTAS-Fは鶴見川の脇にあり鶴見川の側道をのぞみ、遠方に横浜みなとみらいを眺望できる位置にあります。鶴見川から心地よい風があることで過ごしやすさが望める一方、建物としては海風に影響を受け修繕にコストがかかることが想像されました。
マンションの修繕費は、オーナーの皆様の大きな負担となります。大規模修繕の際、月々の修繕積立金では不足する場合も数多くございます。ACTTAS-Fは築三十年を迎え、大規模修繕が必要な時期にさしかかっておりますが、追加の修繕積立金をオーナーの皆様にご負担いただく必要はありませんでした。「長く地域に愛されるファミリー向けマンション」として、メンテナンス性の高さを当時から重要視していました。特に重視させていただいた場所は、外壁と配管です。施工建築会社が日本鋼管関連会社であったご縁もあり、鶴見川を思わせる波紋の美しい、ステンレス鋼板SUS316(耐候性が高い特色を持つ)の波板を採用することになりました。配管に利用するだけでなく、横浜の元町の板金屋さんに外壁として加工していただき、コンクリート打ちっぱなし部分には持続性の高い疎水材であるランデックスコートを利用しました。このように、外壁や配管には高価な素材を用い、長く利用できるようコストをかけました。目にはなかなか見えない場所ではありますが、十分にコストをかけることで、コンセプトの実現に寄与しています。 |