2017/07/21 15:36 JST

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借りていたマンションが銀行の抵当権により競売されてしまう

私が借りていたマンションの貸主が倒産し、借りていたマンションが銀行の抵当権により競売されることになりました。私の借家権や預け入れだ保証金はどのようになるのでしょうか。なお、貸主については、破産等の倒産手続は行われていないとのことです。
借主が入居した時点の状況に応じて、以下のとおり、結論が変わります。

1 入居時に既に差し押さえがなされていた場合

差押えがなされた時点で、建物所有者は借家権の設定を禁じられているので、借主は、借家権を適法に取得することができず、新所有者に対しても借家権を主張できません。保証金返還債務も、新所有者に引き継がれないので、倒産した旧所有者に対して返還を請求する必要があります。

2 入居時に差し押さえがなされていない場合は、入居時に抵当権が設定されていたかどうかを確認します。

1) 抵当権が設定されていなかった場合(借家の引き渡しが抵当権設定登記より前になされた場合)

借主の借家権が抵当権に優先するので、新所有者に対して借家権を主張でき、保証金返還債務も新所有者が引き継ぎます。したがって、退去時の保証金返還請求は、新所有者に対して行うことができます。

2) 抵当権設定後に入居した場合(借家の引き渡しが抵当権設定登記より後になされた場合)

① 入居時期が平成1 6 年4 月1 日以後
原則、新所有者に対して借家権は主張できず、保証金返還債務も新所有者に引き継がれません。したがって、保証金返還請求は旧所有者に対して行うこととなります。ただし、競落後6 ヶ月間は、居住が認めらます。

② 入居時期が平成1 6 年3 月3 1 日以前
a. 短期賃貸借契約で、かつ、競落後に契約期間が満了する場合
新所有者に対して借家権を主張することができ、保証金返還債務は、新所有者が引き継ぎます。ただし、契約期間満了後は、契約更新は認められません。
b. 短期賃貸借契約で、かっ、競売手続中に契約期間が満了する場合
建物が差押えを受けているため、契約期間満了時点で、合意更新・法定更新ともなされません。したがって、新所有者に対して借家権を主張することができず、保証金返還債務も引き継がれませんので、保証金返還請求は旧所有者に対して行うことになります。

(賃貸関係)

データ更新日:2015/02/01